REIKIKAKU

イベント1

mac machine

DETAIL 「クリエイターズアパートメント③ 偉大な芸術家との出会い編」

足を運ぶとは言いつつ、ドイツは簡単に行けるところではありません。

せっかくだから、展示会たけではなくドイツの街並みも見たいなあ、、、
というわけで1日丸々市内を見て回ることにしました。

突然ですが、ドイツの芸術家といえば、皆さんは誰を思い浮かべるでしょうか?
私はまっさきにベートーヴェンです。そしてゲーテやブラームスシューマンなどなど。
音楽や文学に関わる偉人たちですね。彼らの作り上げたものは、今もなお現代の人々に愛され、多くの人がそれらを学び、自分のスキルを磨き上げていきます。
かつて私もそれを学ぶ一人の学生でした。
クリエイターの商品たちも、私から見れば芸術品です。デザインから制作を一人でこなし、お客様に感動を与える点は彼らと通ずるものがあります。

 

かつて偉人たちはどんな場所でどんな方法でこの感性を磨いてきたのか、なにか学べることがあるのでは??
ドイツの街並みから探ってみようと思い、私はひとりドイツの街に飛び込むことに!

 

 

「人間は自ら愛するものから形作られる」

これはかの有名なゲーテの格言集の中にある一言で、私の大好きな言葉です。
この言葉の根元がこのゲーテハウスから見ることが出来ます。

 

 

そんなゲーテの育った家がフランクフルト中央駅から徒歩20分くらいの場所にあります。こじんまりとしたイエローの建物は知らずに通ったらゲーテハウスだなんて気がつかないくらいひっそりと周りに馴染んでいます。

4階建てになっていて、1フロア4部屋ほど。
各部屋の壁紙やインテリア、家具はそれはまあお上品でして、それはそれは裕福な生活を感じられる家でした。この部屋をデザインした方はセンスの塊ですね。

 

 

 

恵まれた環境で、教育熱心な父親に幼い頃から読み書き数学を教わっていたそう。
中には部屋の壁が本棚で埋め尽くされたミニ図書館のような部屋も。

 

 

ここで幼きゲーテは何を思い勉学に励んでいたのか。学ぶきっかけを与えてくれた彼の父もまた、かつての自分の挫折のせいか、子供達の教育はかなり力を入れていたようです。
いつの時代も親の存在は偉大だなあと感じます。

でも勉強ばっかりで、これじゃあただの頭でっかちの文学少年だなあなんて考えたわたしですが、ゲーテ父はさすがです。

 

 

各部屋には美しい絵画が、ある部屋にはピアノが。ゲーテ父は家庭教師をつけ、語学、絵画、音楽、乗馬を学ばせたようで、あの豊かな発想力は、このような経験が基盤にあるのだと思いました。それに加えて、早くからライプチヒやフランスで法律や自然科学を学び、様々な分野に興味をもち、そして時には恋をして、失恋をし、あらゆる経験を多くの研究成果に活かしています。愛するモノやコトが多い人生だったんだろうなあ、あの名言集の一言に納得です。

 

 

ありとあらゆる芸術が身近にあったこの国でなければゲーテのクリエイティブで繊細な感性は培われなかったことでしょう。

そんな裕福で順風満帆だったゲーテとは真逆の芸術家がいます。

 

 

ベートーヴェンです。
フランクフルトから電車で2時間ほどのボンのいう小さな街で彼は産まれました。
彼の曲は音楽を学ぶ人であれば誰もが通る道。ここぞという大事な試験、オーディションには必ず課題曲として出てきます。

 

 

ベートーヴェンハウスは、ゲーテハウスに比べると天井も低く質素で、なんか部屋傾いてない?と歩くたびに不安になります。

そこまで裕福ではなかったものの、音楽の才能に恵まれ、英才教育を受けていたようで、幼いころ始めて作曲したソナタは子供が書いたとは思えないすばらしいものです。
ベートーヴェンの直筆の楽譜も多数展示されていましたが、汚すぎてなにがなんだかわかりません(笑)

そして彼は当時の偉大な音楽家に師事をするべくウィーンやロンドンへ旅をする中で、モーツァルトやハイドンと出会い大成の道を歩むのです。ですが、若くして難聴を発症し、その後は苦労の多い人生を歩みます。
ですが、彼はそれすら創作活動の糧にしていきます。
良いことも悪いことも、すべてエネルギーにして生きる彼のように、良いことも、そして悪いことからも逃げずに向き合っていくことが新たな発見を作っていくのだなあと思いました。

そしてドイツといえば可愛らしく、牧歌的な建造物の数々。

石やレンガで作られたカラフルな外観に、窓がいくつも並びます。ゲーテハウスもそうでしたが、左右対称の美しさは様々な箇所に共通しています。
日本にも昔ながらの家屋が立ち並ぶ場所もありますが、街全体がこの独自の雰囲気を保ちながら成り立つところはそうそうありません。

 

 

この雰囲気はなんとも心地よく、思い出として残したくなる世界です。

実はこのポスターもヨーロッパのアパートメントを参考にしてデザインして頂きました。

 

(だからなおさらドイツへのあこがれは強いのです。)
もうドイツ最高!住みたい!ドイツ人と結婚したい!
物事に影響されやすい私はすっかりドイツの虜に。しかしながらボンまでの電車の中でとなりに座ったドイツ人の奥様は、こうおっしゃっていました。

「日本も素敵よ、京都の雰囲気なんて大好き、住みたいわ」

残念ながら半分以上何を言っているかわからなかったですが、こんなようなことを言っていました。
なるほど。外から見た日本もまた素晴らしいところなんだとうれしくなりました。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

心地よい雰囲気と、非日常的な空気感、そして知れば知るほど身近に感じる文化と歴史。
これをCAで表現するためには何が必要なのか・・・・

●居心地の良い空気感と非日常的な特別感のある演出
(これは難易度が高い、、ポスター以外にCAのオブジェを探さないとなりません!)

●統一感のある雰囲気つくり
(問題は什器…倉庫や運送方法など課題は残ります。)

●ブランドについてより知ってもらうことで、もっと作り手を近くに感じてもらえる工夫(今はPOPのみ売り場に置いてありますが、お客様の手に渡るリーフレットを配って記憶に残したい!)

●学べるコーナーをつくる
(より作家さんについて知ってもらうために、モノづくりについて知識を披露できるコンテンツを作りたい!!)

 

いろいろアイディアはあるものの、今後のCAを変えていくべく、一歩一歩丁寧に取り組んでいかなくてはなりません。
ですが、課題が見えてくることで、また次の展開が楽しみになってきます。

偉大な芸術家たちは何百年も人から愛されるものを作ってきました。
そして私自身多くの人を感動に導く彼らのような大人になりたいという密かな野望を持っていたのは10代の頃の話。そんな気持ち社会人になってすっかり忘れていましたが、ここに来て再びその気持ちを思い出すことができました。

まずはクリエイターズアパートメントに足を運んでいただいたお客様の笑顔の為に、一歩ずつ成長していけたらと思います。

ドイツ紀行は以上になります。
お読みいただきまして誠にありがとうございました。