REIKIKAKU

特集企画

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DETAIL みっきーの日本おしゃれな旅

今回の主人公はこけし。

今年の夏、
某ショッピングセンターのこけしイベントで見かけた

ミッキーマウス。

こけしのミッキーなんてなんておしゃれなんだ、
日本文化とディズニーの融合だ!!
こんな可愛いミッキーがオフィスの自分のデスクにいたら
殺伐としたオフィスが一気に可愛くなりそうですね。

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このこけし、どこからやってきたのでしょうか。
こけしと言えば東北???

いえいえ、なんとあの群馬です。

ということで、やってまいりました!!!!群馬県!!!

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こけしミッキーのふるさと、「卯三郎こけし」さん。

群馬県の観光スポットにもなっているようで、観光客の方が多く見受けられました。

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この方がこけしの生みの親、岡本さん。
数々のこけし作品のコンクールで優秀な成績を残されている、創作こけしの第一人者です。

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そもそも、東北のイメージが強いこけしですが、群馬のこけしは戦後に生まれた創作こけしです。

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おかっぱ頭のつぼみちゃんや、お内裏様とお雛様。
干支こけしなども。ころころしていて可愛らしい。

なんと、このこけしたち、一点一点手作りなのです。

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実際に卯三郎こけしさんの工場で見学させていただきました。

こけしが生まれるまでをまとめてみます。

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木の皮を専用のピューラーのようなもので剥いでいきます。
(ちなみにこけしに使用する木は、群馬県産。一部の東北地域にも送っているそうです)

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約2~3年乾燥させ、
丸太をカットしくりぬきます。

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形を作成し

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つやを出すために、絵付けした上から研磨します。

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フリーハンドで模様を焼き、絵付けをします。

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頭と胴体を接着

ここではご紹介できなかった工程を含め、約20工程の末、こけしが生まれます。

同じ柄でもちょっとずつ表情が異なるのが、手作りの醍醐味ですね。
卯三郎こけしさんが占める創作こけしのシェアは約80%にもなるそうです。
ここのこけしの特徴は、シンプルな流線造形に、
どこかアルカイックな東洋美が感じられるところです。

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さて、場所は変わり、

ここは岡本さんのKokechiの工房です。

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そもそもなぜこのようなポップで可愛らしいこけしが生まれたのか。

岡本さんは、創業者岡本卯三郎のお孫さんです。
現社長の二男としておさないころからこけしに囲まれて育ちました。

一時期、故郷をはなれ、アパレルの仕事に携わっていたこともあったそうです。
こけし製作とはかなりかけ離れたお仕事のように思います。

しかし、幼いころから当たり前のように見ていたこけし工場、職人さんの背中。

「実家に帰ろう。」

そう思いました。数年ぶりにこけしを手にし、一から修行にはげみました。
しばらくたつと、岡本さんは疑問を感じます。

創作こけし、このままでいいのか。ある日、ふとしたきっかけで作ったのがこの子です。

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ずきんぐま。
そして思ったのです。
「創作こけしなんだから、いろんなこけしをつくっていいんだ。」
これが岡本さんのターニングポイントになりました。
これを機に、あたらしいこけしたちがどんどん生まれていきました。

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群馬の創作こけしをもっと知ってもらいたいという思いでした。
群馬を離れて、アパレルの仕事をしていたのも、まんざら間違いではなかったように思えます。
外に出て、流行を見て、お客様のニーズを探る。
この経験があったからこそのこのこけしだったのではないでしょうか。

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一時期、この創作こけしに機能を付けたそうです。

こけしの耳かき、こけしの孫の手、こけしのつまようじ入れ…
お客様の利便性や、お部屋でのこけしの存在意義を考えて作ったそうなのですが、
こけしに機能が付いたことで、
本来の価値を損ないお客様に価格の説得力も全くなくなってしまったことです。

耳かきやつまようじ入れなら100円ショップでも買えてしまうのが今の時代。
こけし本来の価値がお客様に全く感じてもらえなかったそうです。
やはり、日本人にとってこけしは「こけし」であって、
こけしの存在が癒しであり、幸福を感じて頂けるのだと再認識されたとのことです。

こけしは日本人の心に寄り添う立派な「日本文化」である。
改めて考えさせられました。

東京オリンピックを機に、もっともっと世界に広がってくれると確信しております。

岡本さんの次のチャレンジは、フランスで行われる展示会に出展されるそうです。
是非、ピーチ企画部の編集長として取材に伺いたいです!
あとあと、まだ残念ながら皆さんにはお伝えできませんが、
岡本さんは来年世界的に有名なキャラクターとのコラボプロジェクトが進行中みたいです。

私も今から楽しみです!!!